BLOG

中島麦さんとゆく、アート・ライド!!!〈1〉

中島麦さんとゆく、アート・ライド!!!〈1〉

IMG_0482
こんにちは、寺田です。今回は、6/3(土)に開催されたハブ-イバラキアートプロジェクト関連イベントのアート・ライドについて書きたいと思います。『HUB-IBARAKI ART PROJECT(ハブ‐イバラキアートプロジェクト)』とは平成25年度にはじまった茨木市若手芸術家育成事業です。

DSC_0039その関連イベントで、今回初の試みとなるアート・ライドにくらしサイクルも協力&参加させて頂きました。アート・ライドでは選定作家の中島麦さんと一緒に今回のプロジェクトの作品のある全会場と、茨木市彫刻設置事業で設置されたヤノベケンジ氏の《サン・チャイルド》、名和晃平氏の《TRANCE‐Ren》などの現代アート巡ってきました。”作家さんと一緒に”というのがポイントで、直接作品のお話を聞ける、かなり貴重な体験となりました。

DSC_0040
アート・ライドの主催は茨木の山とまちをつなぐ流動的なチーム、その名も「山とまち」。そんな「山とまち」についてはまた別の機会に書きたいと思います。

IMG_1330それでは、朝9:00、KURASHI cycleに集合し、『しゅっぱーつ!』

写真左が、中島麦さん「くらしサイクルではこんなに軽い自転車をレンタルできるんだ!」とお店を宣伝してくれているポーズです。とても気さくなお方です。

中島麦さんは、茨木在住の美術家です。幼稚園から高校まで、茨木で過ごし、大学は京都市立芸術大学(まさかの寺田の大先輩)を卒業されています。普段は、二つの異なる要素を対比、補完関係とする抽象絵画を制作されているのですが、今回のプロジェクトでは、既存のもの(もともとある市の施設や設備、備品など)との対比として、中島さんの作品があることで、普段意識されていなかったり、気付いていなかったりする既存のものの存在を意識する、気付く、ことを目的に制作、設置されています。

IMG_1311そんな茨木に関わりの深い中島さんと茨木での思い出を語らいながら、サイクリング。また、参加者全員が茨木出身ということもあり、地元トーク(「自分、なに中(学校)なん?」的な…)をしながら移動していきます。普段、そんなに茨木トークをする機会がないので、なんだか新鮮な感じでした。笑

DSC_0961
いい天気の中、心地よい風を感じながら、自転車を漕いでいきます。最初の目的地、青少年センターへ、、、向かうと思いきや。「この辺にビオトープがあるの知ってる?」という話になり、さっそく寄り道(笑)。でもこうした寄り道、発見は自転車ならではです。写真は茨木市片桐町にあるビオトープ『茨小ワンダーランド』。ネーミングが素敵です。

DSC_0992
その後は気を取り直して(?)、最初の目的地「茨木市上中条青少年センター」へ到着。

DSC_0972

0003_xlarge入口入ってすぐのところにフライヤーを置くために設置してある台と重石。これは、制作の過程で生まれたもので、作品ではないけれど、美しいなと思いました。

DSC_0966
DSC_0971
ここでは、市民憲章との対比、補完関係として。ここに設置されることで市民憲章が意識されるというもの。無意識に感じる人間の不思議な感覚を感じました。

DSC_0977次に二階へと移動します。ここには、中島麦さんの父親である中島一平さんの壁画、そして、学生時代に通っていたアトリエ(ミヤザキアトリエ)の先生宮崎万平さんの作品があり、その間にある空間に中島さんの作品が設置されています。自身とかかわりのある人の作品との対比、補完関係。親や先生と同じ空間に展示できるなんて!という気持ちで、見てしまいました。

0005_xlarge父親である中島一平さんの壁画

0006_xlarge
宮崎万平さんの絵画

ちなみに、宮崎万平さんは京都市立美術専門学校(中島さんや私が通っていた現:京都市立芸術大学、つまりは私たちの大大大大先輩)を卒業された画家であり、病気などで体が不自由になってもなお、亡くなる数か月前までアトリエで開かれるクロッキー会に参加されていたという生涯芸術を続けられたお方です。通っていたアトリエの先生ではあるのですが、実は会ったことはないのです。。。一度会ってみたかったなと。。。

DSC_0988

IMG_1248アート鑑賞って小難しそうと感じる方もいるかもしれませんが、ここでは、「キャプション(タイトルや作者名が書かれている)が、若干作品に隠れて見えない!絶妙!」と盛り上がったりと、中島麦さんの人柄もあり結構ラフな感じでアート・ライドは進んでいきます。

0011_xlarge

次にクリエイトセンターへ移動。ちなみに写真左の自転車はアーティスト・田中紗樹さんとtokyobikeとのコラボレーションモデル(世界に3台のうちの一台との事)。オーナーは「GLAN FABRIQUE」の河上さんです。

IMG_1258
ここでは、タイトル「WM」について話していただくことに。「WM」とは、「ウム」と読むそうで、有無という意味なのだそうです。はじめにも書いたのですが。既存のもの(もともとある市の施設や設備、備品など)との対比として、中島さんの作品があることで、普段意識されていなかったり、気付いていなかったりする既存のものの存在を意識する、気付く、ことを目的にしているので、「WM(有無)」。なるほど!!!と大変納得させられました。

DSC_1004

IMG_1257
窓からの景色もきれいでした。

0020_xlarge
時間通り、順調に次の目的地福祉文化会館へ。この辺りは会場同士が近いので歩いて移動しました。建物に入る時もヘルメットを被っていますが、この辺りはあえての自転車で来たぞアピールです。

DSC_1018
ここでは、中島さんのおじいさん中島清さんの作品と並んでの展示。おじいちゃんと孫という関係だからこそ許される距離と言いますか、普通ならできない近い距離での設置。絵と額縁の色と対応する色で描かれた作品。

0026_xlargeここは、ぜひ、3階から2階へ階段で移動してほしいとのこと。なるほど、階段でおりていくと自然と作品に惹かれます。
DSC_102630年越しのコラボレーション。まさかの3世代芸術一家ということにも驚かされました。ここでも作家さんと一緒に巡るからこその思い出話をたくさん聞く事ができました。

DSC_1031次は、土曜日ということで、中に入れなかった会場、市役所。外から撮影したため写りがわるいですが、普段使われている場所ということで、ここでは5日間しか制作期間がなく、かなりハードスケジュールでの制作だったそうです。

0038_xlarge次で5つ目の目的地、プラネタリウム(茨木市中央公民館)へ。このプラネタリウム、実は日本中のめずらしいプラネタリウム=プラ「レア」リウムのうちのひとつなのです。全国に33か所しかないプラ「レア」リウムのうちのひとつが茨木にあるなんて、驚きです。そんなプラ「レア」リウム、100円で見られる上に、毎月紹介するテーマも変わるので、ぜひぜひ行ってみてください!!!

DSC_1033さて、こちらは壁一面の作品。圧巻です。まるで、宇宙。

IMG_1283 IMG_1285 IMG_1286

0031_xlarge
作品とは関係ありませんが、ここのフォントのかわいさにも注目。

DSC_1037
扉に直接サイン。

長々書きましたが、まだまだやっと半分。次回はヤノベケンジ氏の《サン・チャイルド》、名和晃平氏の《TRANCE‐Ren》などの作品を巡ります。

〈2〉へ続く。。。